【 DIYでレンガ花壇の簡単な作り方(初心者手作りガーデニング) 】 |
DIYで庭に草花を植えたり野菜を植えて畑をつくる時、その境界(=花壇)を造らない人はいないでしょう。境界そのものは市販されれいる安価なものが沢山ありますが、より洒落た感じのコーナーにしたければレンガ や石、枕木 などを使って境界を演出してみてはいかがでしょう。 我が家も庭の片隅に小さな花壇や畑を造っていますが、それは(例えば自給のための食材作りといった類ではなく、)庭の余っている部分の演出であったり、「種や苗を植えて、植物の成長を楽しむ」といった目的のこじんまりしたものです。 |
庭全体の中での調和を考えた花壇 |
一口に花壇といってもいろいろあります。形でいえば、丸いものがあり、四角いもの三角形のものも見られます。もちろん、不定形もあります。 また、スタイルの面からいうと、洋風花壇や和風花壇があり、また、じゅうたんを広げたように花が一面に密植された毛せん花壇というものもあります。 さらに、石を積み上げてその間に土を入れるロックガーデンもあります。 個人の好みもありますから、形やスタイルについては、決まりはありません。しかし、限られたスペースでつくる場合には、あまり形に変化をつけすぎると雑然としたイメージになることが多いので、注意したいところです。
要は、庭全体の中で花壇だけが奇妙に目立たないよう、調和のとれるように配慮することが大切だといえます。 |
場所は陽あたりの良いことが第一の条件 |
花壇をつくる場合、形よりも大切なことは、陽あたりです。 草花の生育の善し悪しは、陽あたりにかかっています。
広い庭を確保できるのならば、陽あたりの面からみると中央部分がベストです。限られたスペースの場合は、ベストポイントはリビングルームに面した場所です。通常、リビングルームは最も陽あたりのよいところに配されるからです。
もう一つ注意しておきたいのは風に対する配慮です。草花はとりわけ、北風に弱いので、風の通り道になるような場所は避けるようにします。 |
花壇の分け方 |
花壇というスペースの分け方もいろいろあり、例えば、平面的につくるか立体的にするか・・という分け方があります。また、縁取りで独立しているか、建物接した植栽花壇かという見方もできます。
一般的な住宅でよく見る花壇では、縁取りは、レンガやブロックなどが主に利用されます。 このタイプの花壇は、どこからも観賞することができますが、比較的広いスペースを必要とします。
ちなみに、縁取り花壇に対し、植栽花壇は、一面が建物の壁や塀に面します。都市部の住宅の庭につくる場合は、スペースの関係で、多くはこのタイプとなっているようです。
(さて、前述の通り、)花壇のほとんど全部のへりが縁取花壇の縁取りや植栽花壇の囲みなどによく使われるのが、レンガやブロックです。花壇の縁取りは、通常はレンガやブロックを積み上げることはしませんが、最近よくつくられる植栽花壇の場合は5段程度のレンガ、3段程度のブロックを積み上げます。この場合は、単に積んでおくだけでは崩れる危険がありますから、モルタルで目地をつくって固定しなくてはなりません。
レンガやブロックは規格品になっています。これを知っておけば、必要量をすぐに計算でき、購入時に過不足なく求められます。 なお、必要量の計算で注意したいことは、幅、高さともにレンガやブロックの幅、高さだけで計算せず、モルタルで入れる目地分の5oをプラスして計算することがポイントです。 高さはともかく幅では、これを加えないとわずかに大きなものができてしまいます。 |
実践:レンガ花壇作り方手順 |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-1>
ガーデニングといえば花壇 がつきものでしょうし、それには何も草花に限定することもなくハーブや野菜を植えてもいいのです。ただし、特に野菜系の場合には、そのまま庭に植えてしまうと雑草とも見分けがつきませんので、境界を明確に表現する工夫が必要になります。
それではまず作り方ですが、その土地の土壌によってどのような境界を造るかを決める必要があります。 耕せるほど深く掘れる土地であれば境界の高さ(ここではレンガを積む高さ)はそれほど必要なく、逆に掘ってみてスグに岩盤や粘土層が出てくるような土地ですと、耕すことが困難なため境界を高くしてそこへ土を入れてあげるようにする必要があります。
※レンガなどで境界を造る場合にはここでご紹介するような土の庭である必要はなく、マンションのベランダなどでも「レンガを高く積んで、その中に大量の土を入れる(※一番下に水を外へ出すトンネルを何個か開けておく)」ことで花壇を造ることができます。 |
【 DIYでレンガ花壇の簡単な作り方(つづき) 】 |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-2>
境界のデザイン(直線的なものより、できるだけカーブを取り入れると“優しい”イメージになります)が決まったら、まずはレンガを並べてみます。 ここでは、実際にレンガを置いてみて、大きさやデザインに不満や違和感がないかを見てみます。 |

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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-3>
形を決めたら、レンガを置いていくラインに沿って数センチ深く掘り、モルタルを流し入れて基礎を造っておきます。 基礎のモルタルが固まってしまう前に、レンガを並べてしまいます。
※1段積みの場合ならあまり気にしなくてよいですが、2段以上レンガを積む場合には、水平器などで水平を測り、ハンマーなどで微調整しながら高さを合わせて積んで行きます。 |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-4>
レンガとレンガの間にもモルタルを入れて、左官コテを使って目地を整えます。 |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-5>
レンガに付いたモルタルは乾くと白っぽく汚れてしまうので、丁寧に固く絞ったスポンジで汚れた部分を拭き取るようにしてください。
この作業はこまめにやっておかないと、花壇が完成した後に汚れたモノになってしまいます。(白く汚れてしまったレンガは、乾燥した後からでは決して綺麗に汚れを落とすことが出来ませんので、せっかくのDIY作品が台無しになってしまいます) |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-6>
全体のレンガ積み作業が完了したら、モルタルが乾いて固まるまで半日程度待ちます。
※我が家の花壇は地中を深く掘りこんでいますので、さほどレンガを高く積む必要もなかったのですが、水はけなどの環境や、あまり深くまで土が掘れない場所に花壇を設置するときは、充分な土が入れられりように高くまでレンガを積んで花壇を作ります。 |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-7>
周囲のレンガがしっかり固定できているのを確認できたら、中の土を掘り起こし、その中に肥料となる鶏糞や腐葉土 や土壌改良剤などを入れ、しっかりと混ぜ合わせておきます。 そもそも住宅地の土は園芸用ではないので、草花の成長に必要な栄養を入れてやることで、主役の草花がしっかりと育つ環境へと整えてあげましょう。 |
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<簡単なDIYレンガ花壇の作り方-8>
あとは完成した花壇にお好きな草花 や野菜 を植えて生育を楽しんでください。
ちなみに我が家でも花壇と小さな菜園を造り、茄子やキュウリ、トマトなどを植えて自家栽培しています。 |
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【 花壇作り前の検討事項 】 |
庭のどこに作るかを決める |
花壇の設置場所は以下のような条件から、適切な場所を選ぶのがベストです。 @日当たりがよいこと。 A水はけがよいこと。 B風通しがよいこと。 C土地が肥えていること。 D生活の場から眺められること。 ※AとCについては、土壌改良により十分に改善できるので、それほど心配はいりません。 ※@やBについても、全く日光や風が当たらないのでは困りますが、それなりの草花、花木を選べばある程度は解決できます。
意外に殆どの方が無視してしまうか忘れられるのはDの条件です。花壇を作るということが目的になってしまい、〃観賞する"という本来の目的を忘れてしまうこが多いのです。ですので、できれば家人が常に見ることのできる居間の外側、あるいは客人の目につきやすい応接間の外側か前庭につくるのが原則と言えます。もちろん、道路と庭の境界線につくる花壇のように、生け垣や塀で区切るよりは開放的で、スペースも広く見せるものもあります。 |
どんな形の花壇にするかを決める |
花壇の形にはいろいろなものがあります。公園やビルの前庭などには、もっと複雑なものもありますが、一般的に狭い庭ではゴチャゴチャした感じになることや、花の量感に欠けることからできるだけ単純な形にした方が無難です。 |
どのくらいの大きさにするか |
花壇の大きさは木丈、草丈に比例させるというのが原則です。だいたい草丈30cm以下のものを植えるときでも、花壇の幅は最低1m程度は必要です。さらに30cm以上のものを植えるなら幅2mは欲しいところです。 |
庭が狭いときの工夫 |
庭が狭くてどうしても独立した花壇を設けるだけのスペースが無いときも、いろんな工夫によってミニ花壇をつくることができます。 一つは、門まわりにレンガ、コンクリートブロック、石などで囲いをつくり、その中に土を入れて花を咲かせる方法です。※地面より高くなった立体花壇を作ります。 表を通る人からも見える場所だけに、枯れた一年草は抜き取って常に清潔を心がけることが必要となります。 庭がなくても、家の裏側が崖になっていて石垣が積んである場合は、石垣の間の土を利用してつくることができます。 このほか、平板ブロック敷きのテラスの一部を利用する花壇、門柱の頭部を利用する花壇など工夫しだいでどこでも花壇の設置が可能となります。 |
地ごしらえ |
深さ50cm程度までの土をクワかスコップでよく耕し、大きな石は取り除きます。近くに庭木を植えている場合はその根をいためないよう注意します。 水はけの悪い土地の場合は50cmほどの深さにいったん穴を掘り、底に厚さ10cmの砂利の層をつくってやります。 砂の量が多い土質の場合はどうしても水分が逃げてしまうので田土か赤土、あるいは黒土を40〜50%入れて、粘りけのある土にします。 逆に粘土質の場合は砂や腐葉土のほか、パーライトなどの人工土を入れて水の通りをよくしてやります。 よほど悪い土のときは、花壇内の土を全部黒土にかえるしかありません。花木、球根を植えるときはさらに配合肥料を一平方メートル当たり50gずつ施します。花種によっては油カス、木灰などを入れることもあります。 |
縁どり材料の選び方 |
花壇の土は地面より盛り上げてあるので雨で土が流れ出ないように縁どりをします。また子どもや犬の侵入を防ぐという役目もあります。 材料を選ぷ際は、庭全体とのバランスを考え、たとえば和風の庭の花壇にレンガやブロックでは似合いませんし、洋風の芝庭に竹や石は似合わないので使用を避けます。 |
【 花壇のリニューアル/直し方 】 |
多くの場合、庭の中心となるのは花壇です。造る前にはいろいろと研究し計画して造りますが、その後はいつも同じで少し飽きてきたり、失敗していたり、うまく花が咲かない花壇になっていたりします。 そのような場合のリニュール方法をここでは紹介してみます。 |
草花は適切に管理しないと育たない |
花増をつくったのはいいのだけれど、草花を植えてもうまく育ってくれない、という悩みを抱える人は多いものです。 その原因の大半は、管理のまずさにあるといってよいでしょう。 また土の問題も重要です。
管理の不手際は、大きく分けると2種類あります。一つは草花そのものの管理のやり方です。 適期に種をまいたり、苗を植えつけたりしているのかどうかを、まず確認してください。
最近は、草花苗の出回る時期がどんどん早まっています。一般的には、苗が出回り始めたら、もう植えつけの適期だと判断してよいのですから、できるだけ早く求めて植えつければ、それだけ失敗は少なくなるものです。 というのは、遅くなるにつれて苗の品質も落ちてくると考えられるからです。売れ残った苗を植えつけるのはあまり好ましくはありません。 また、植えつけたら植えっ放しというケースもよく見られるものです。 花壇の場合は、コンテナ栽培ほどではありませんが、晴天が続くようなときは水が不足します。適切な水やりが不可欠です。
それと、肥料の問題もあります。 苗を購入したときには、土に肥料が施されていますから、しばらくは生育も進みます。 その後、肥効が薄れるに従って追肥が必要です。 特に春に植えつけたものなどは、暖かくなるにつれて生育も旺盛になりますから、追肥を適切に行なう必要があるのです。 |
日当たりなどの条件を再確認する |
次に考えられる理由が、花壇の場所の問題です。
多くの場合は、花壇には陽当たりが欠かせません。 少なくとも半日は陽の当たる場所に花壇があるかどうか確認してください。 もし、それだけの陽当たりが確保できないのならば、草花もなかなか育ってはくれません。 そういう場合には、半日陰や目陰に強い植物を選ぶ必要があります。
また、案外見過ごされやすいのですが、風の問題もあります。 しょっちゅう強風にさらされているようでは、草花の生育は思わしくありません。 そういうケースでは、風除けの工夫が必要となります。 その反対に、風通しがなさすぎても、植物には、生育を阻害する悪条件の一つとなります。 風を起こすことは不可能ですから、そういう場合は、株間をあけてやったり、余分な枝や葉を落として、少しでも風の通りをよくしてやるようにします。 |
土づくりをはじめからやり直してみる |
なおもまだ生育が思わしくない場合には、花壇の土に問題があることを考えます。 とりわけ、造成された土地に家が建てられ、庭をそこへつくったときなどによくあるケースです。
造成地の土は、有機質の豊富な表土ではなく、地下を深く掘り起こした土で覆われていることが多くあります。こうした土は、よほどしっかりと土づくりをしないと植物が育ちません。
また、土の酸度が極端に酸性に傾いているということも問題となります。 このような場合には、思いきって、花壇の部分だけでも土を入れ替えてしまうことをお勧めします。
少なくとも30p以上は掘り起こし、市販されている黒土と入れ替えます。 草花を植えるときには、さらに有機質の腐葉土や堆肥をたっぷりと入れて改良し、必要な肥料も施します。
酸度調整には、消石灰か苦土石灰を施します。 腐葉土か堆肥は、1uあたりにバケツー杯が標準。 石灰は、1uあたり100gを目安とします。 また、元肥としてはじっくりと長く効く有機質のものが好ましく、油かすなどを1uあたり3握りほど施します。
水はけの悪い土地では60p掘り下げ、下30pに赤玉土(大粒)など水はけのよい土を入れることが必要です。 |
【 植える植物を工夫する 】 |
時には珍しいものを植えてみる |
花壇というと、従来から定番の草花があります。春にはチューリップ、その後はアサガオの種まき。秋になったら、コスモスを植えたり、キンギョソウを植える……。 このサイクルを繰り返している限り、いつも変わりばえのしない花壇になってしまいます。
そこで、時には雰囲気を変える意味で、1年間統一したテーマで植物を選んでみるというのはどうでしょう。
ある年はブルーの花で統一してみるなんてのもアリです。 春から夏にかけては、花色がブルー→紺になるベチュニア、夏は青いアサガオ、秋はキキョウ・・・。花壇に目を向ければいつもブルー系の花が咲いているというのは、なかなか新鮮な感覚です。
また、いっそのこと、ハーブ花壇にするという手もあります。目ばかりではなく香りも楽しめるようになるのです。 |
コンテナを置くことも考えてみたい |
花壇は、草花を植えて育てるところと決まッているわけではありません。 発想を変え、一部にコンテナを置いてみてもいいのです。
階段状のスタンドなどを置き、鉢を並べます。周囲に石を置いたりすると、たちどころに立体的なロックガーデン然とした印象になります。
あるいは、大きな樽のコンテナに、背の高いバラのスタンダードづくりを仕立てて置いてみてはどうでしょうか。 それだけで、従来の花壇の印象が一新します。 |