| 【 油性系塗料 】 | 
          | 特殊なものを除いて、一般的にはペイント用のハケを使いますが、塗る場所、広さなどによって、ハケの大きさを変えるのがポイントです。 また、新しいハケはぬけ毛があります。使う前にハケの毛を手のひらで軽くたたくとぬけ毛が出ますので、これを取り除いてください。
 
 この作業を二、三回くり返して、ぬけ毛を取ってから、塗装に入るようにします。この新しいハケのぬけ毛の整理は、水性系、ラッカー系を塗るときにも必ず行ないます。
 
 家庭用の油性塗料はだいたいそのまま使えるように粘度が調節されていますが、塗りにくいと思ったときは、うすめ液を入れます。
 入れるうすめ液の量は、塗料によって一様ではありませんから、それぞれの塗料缶についている説明書を読んでくださいね。
 新しいハケに塗料をつけるときの要領は、油性系塗料に限らず、他のすべての塗料に共通です。他の塗料も次の要領で行ないます。
 まず、ハケの根元まで、塗料の中にしばらくつけて、毛に十分塗料を含ませ、缶の縁で何度もしごいて、含んだ塗料を落とし、ハケに塗料をなじませます。
 次に、毛の三分の一くらい塗料をつけて、塗り始めます。
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          | トタン屋根用塗料 | トタン屋根用の塗料は、他の塗料に比べて、乾燥するのが遅い塗料ですから、ゆっくり時間をかけて塗っても構いません。塗りにくい箇所や角は、先に小さなハケで塗っておけばOKです。 
 基本的な塗り方として、最初は縦方向にハケを動かしますが、ひとハケで塗る長さはだいたい50cmくらいが適当です。二、三回ハケ返しをして、ひとハケくらい間隔をあけて、四、五本塗ったら、今度は、ハケに塗料をつけないで、横に動かして塗料を平均させながら、塗り広げます。
 さらにもう一度、縦方向に動かして仕上げるようにすると、ムラなく塗ることができます。
 
 広い場所は、以上のような要領で、全面を塗りますが、縦面や屋根などは必ず上のほうから、塗り始めるようにします。
 また、一度に厚く塗らないことも基本的なコツの一つです。
 
 同じトタン屋根用でも、合成樹脂を配合したものもあります。この塗料は、普通のトタン屋根用に比べて乾燥がやや早く、ハケを動かすときにも、多少重く感じます。暑い時期や、風通しのよいときなどには、さらに乾燥が早くなります。
 塗り方は、普通のトタン屋根用塗料とそれほど変わりませんが、間隔をあけて塗ってから、縦、横に塗り広げるという方法は、この塗料の場合、しない方がよいでしょう。
 また、あまり乾燥が早すぎて塗りにくいというときは、うすめ液を少し混ぜて使います。
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          | 油性の外部・建物用ペイント(合成樹脂調合ペイント) | 他の塗料と比べて、とくに乾燥するのが早いのが特徴です。なるべく手早く塗るように注意することです。 | 
          | 油性のさびどめペイント | 鉄製品に塗装するときの下塗り用塗料です。 乾燥するのはやや遅いのですが、トタン屋根用塗料よりは早く乾きます。塗り方はとくに変わりません。
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          | 油性のエナメル | ツヤがよく、塗膜の持ちもよく、日光や風雨に強い塗料です。 用途としては、建物などのような広い場所を塗るよりも、小物の塗装に向いており、乾燥は早い方です。缶入りのスプレー式もあります。
 
 塗り方として、特にに注意しなければならないことはありませんが、生乾きのときには塗り直しをしないようにしてください。
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          | 油性のワニス | 耐水、耐摩耗性にすぐれ、廊下、板の間などの塗装によく使われます。 
 塗装にはニス用のハケを使いますが、他の塗料と比べると、比較的塗りやすい塗料だといえます。室内で多く使われますから、乾燥するのが早いわりには、ゆっくり塗ってもよいものです。
 塗る方法としては、特別にむずかしいことはありません。
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          | 色ワニス | カラーワニスは、着色用の染料が入っっていますので、気をつけないと、ハケむらが、そのまま色むらになって現れます。 これを防ぐには、木目にそってハケを動かすようにして塗ることです。こうすると少々むらになっても、あまり目立ちません。木目に対して、直角にハケを動かさないように注意することが必要です。
 また、うすめ液でうすめて、重ね塗りしてもよいでしょう。
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          | 外部用ステイン | 木の門扉、雨戸など木工製品のつや消し着色用に使われる塗料ですが、塗り方などでは、とくにむずかしいことはありません。 | 
          | 木材着色剤、木材着色保護用ペイント | ほとんど粘着性のない塗料で、塗装には、柔らかい白毛のハケを使います。 塗料をハケにあまり沢山含ませると、色むらが出ることがあります。軽くハケを動かすようにしてください。
 
 木目を生かした透明着色ですが、塗り重ねると、色が濃くなっていきますので、好みの色になったところで塗るのをやめます。
 塗膜をつくらず、塗料そのものはほとんど木の中に吸い込まれます。
 塗るときは、木目にそって塗るようにします。また、ボロ布に塗料を含ませて塗ることもできます。
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