TOP PAGEDIY TOP>芝生の庭をやめた理由

芝生の庭の失敗談


※芝生庭を検討している方へ我が家の失敗談を参考に
芝生を張った庭
ガーデニングの定番にもなりますが、まず“庭デザイン”を考えるとき、誰もが真っ先に“芝生の庭”を考えることでしょう。我が家も当初は(小さな子供がいることもあり)、安全な遊び場として有効な芝庭を造ろうと、近くのホームセンターから芝生を買ってきて一面に植えていました。
デコボコな芝生庭
ホームセンターで市販されている芝生は比較的繁殖力が強く、初心者でも簡単に植えることができます。植えるときにも育てるときにも書籍やWebページにあるように"充分な水”さえ与え続ければ枯れることもないでしょう。ただし、DIY作業時に結構水平を気にして土地を整備しならしたつもりでも、いざ成長していくと(最初の想像以上に)芝生の表面がデコボコ状態になってしまってることに気づくはずです。雨の日には所々に水溜りはできるし、色の違う(濃い・薄い)部分はできるし、公園の芝生のような綺麗な一面にするのは、(目土を丁寧に補充したりして)微妙な調整をしていかないかぎり、うまくいくものではありません。
「庭の芝生でパターの練習」などとお考えなら、造園業者などへ依頼された方が無難かもしれませんね。
それでも、よく晴れた春の日には、庭の芝生に寝そべって・・など快適な空間にできることも事実なので、まずは手ごろな大きさ(範囲)からだけでも挑戦してみてもいいかと思います。
手入れの大変さ
芝生の境/フチ部分
芝は生き物ですから庭木などと同じように手入れ無しでは庭が荒地と化してしまします。広い庭でなくても、狭い芝生の庭であっても、意外とその手入れは大変です。
ある程度の芝庭であれば“芝刈り機”などを購入しても良いかと思いますが、少しばかりの芝庭であれば購入するのも少しバカらしく思います。ホームセンターには芝生用のバリカンのような電動ハサミが売っていますが、意外とその重量は重く、長時間それを手に持って作業していくのは想像以上に疲れるものです。こうした電動器具を使う以外にも庭木用に購入した高枝バサミ等を使って、手軽に手作業で刈っていく方法もありますが、いずれにせよ重労働に違いはありません。

夏の時期などは芝生は刈っても刈ってもスグに伸びでしまうし、家の周囲の基礎コンクリート部分と芝生の境目などは、実は意外と(コンクリの基礎が邪魔になって)上手に芝生を刈ることが出来ません。
さらに厄介なのが、伸びていく芝をそのまま放っておくと、知らない間に(ちょっとした境界などを跨ぎ越して)花壇の中などの別の場所に範囲が勝手に拡大されることです。いつの間にか庭中のあちらこちらに伸びていた・・なんて事態になりかねません。
雑草の取り除き作業
芝生が育つ環境は(当たり前ですが)雑草にとっても育ちやすい環境です。したがって、芝生の美しい状態管理は日々の雑草との格闘を意味します。

我が家が芝生の庭をやめた原因もこの点が面倒だったからですが、毎週末の休みの日には、使い古しのフォークを片手に持って頻繁に雑草の駆除作業をしておりました。
蚊が越冬する
確かな事かはわかりませんが、芝生の庭では寒い冬でも蚊が発生するように聞いたことがあります。もちろん芝生に限定せずとも、それ以外の庭の各所で水分を含んだ/越冬に適した場所はいたる所にあるかと思いますが、蚊には卵の状態だけでなく成虫のまま越冬する種もありますので、そのような蚊には好都合の環境を与えるのかもしれません。

それでも芝庭を維持するには
ガーデニング・デザインとしての芝生を考える

芝生庭のメリット
・景観の点だけでなく芝の庭のメリットを考えると、(土の庭と比べ)冬季は暖かく、夏季には涼しくなる点があります。特に夏場では地面に反射する強烈な日光を和らげ、庭だけでなく家の中に反射して入ってくる光まで和らげてくれる効果があるのです。

・土のままではぬかるんでしまうような庭も、芝生があればそこにぬかるみが出来るのを防いでくれます。
・強風の雨の日などでは庭の土が跳ね上がって家やバルコニーを汚したり・・が無くなりますし、また土砂そのものが流れ出したりしなくなります。
芝生に最適な環境
・なんといっても陽あたりが良いことが最も重要なポイントです。芝生は生き物ですから、強く育っていない庭の芝では簡単に病害虫にやられてしまいます。さらに言えば、水はけが良く、水もちがある程度ある庭の方が植物の成長には良いとされているのです。
また、芝生は「高温多湿」を嫌う植物なので、ホームセンターで購入する際にも、日本芝と西洋芝のどちらが自宅の庭に適しているか等々を考える場合には、その土地の気温(と水はけ)を考慮して芝を選択する必要のが良いでしょう。(※日本芝は〜35度まで、西洋芝では20度くらいの気温が生育適温です)
芝生の管理
芝もまた庭の樹木と同じように成長していったり、枯れていったり、と維持するためには日々の管理が必要です。四季がある日本では気温の変化が激しく、芝生を張った後の管理がより重要となるのです。
たとえば、日光は根の部分にまで充分に差込みませんので、少し芝を刈って光が根に近い部分に当たるようにしたり、適度に肥料をまいて栄養補給するなどが必要になります。
さらには、土地と芝生の間に、少し空気を入れてやることで、土中の環境が知らぬ間に崩れていくのを防ぐことも重要な作業となります。
芝刈り
この作業の重要性は、刈り込むこと自体が芝生を健康にするという点にあります。
芝生は刈り込むことによって、その再生力が増していき、健康な芝生になります。そればかりか、陽あたりや風通しが改善されることで病害虫の防止にも繋がってきます(※注意:逆に刈った芝生のカスを残したままにしておくと病害虫が発生する原因になります)。
ちなみに、芝刈りの頻度は(庭の環境によって異なりますが)初夏〜秋は生育速度が非常に早いので「2回/月程度」はした方がいいようです。
芝生に空気を
エアレーション作業では、適度の空気を芝生に与え通気を良くすることで、肥料や水分の吸収を促し、芝生を再生していくようにします。
刈ったままの芝生のカスが根元にたまったり、庭の床土が踏みつけられて固まったりしますので、時々その空気を入れて通気を良くしてあげるのです。
水やり
芝の種類によって微妙に違いますが、西洋芝というのは乾燥に弱い品種なので、ちょこちょこ頻繁に水やりをする必要がでてきます。これに対し、日本芝の場合は、よほど雨が降らない乾燥期が長続きしないかぎり頻繁に水やりを行っていく必要はありません。
雑草対策
芝生の中にはどこからともなく飛んできた雑草の種が落ち、しばらくすると一斉にあちらこちらで芽を出し育っていきます。厄介なことにはじめのうちは見分けがつきづらく、雑草を見落としてしまうので、後日それらの駆除に大幅な時間を費やすことになるのです。
雑草による芝生への影響は、一つには陽あたりが悪くなるので芝生の成長に影響を与えてしまうこと。二つ目は美しい景観が損なわれてくる点で、当然ながらこまめに定期的な除去作業をしなければなりません。
また、雑草は根までちゃんと抜かないと意味がありませんので始末にわるいのです。市販品の芝生専用の除草器具を購入すると容易に作業が捗りますが、それらを購入しなくても食事で使うフォークで代用してもよいかと思います。



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