TOP PAGEDIY TOP>水の流れる音を1(小さな池の作り方)

【 小さくても“池のある庭”をDIYで!作り方紹介 】

池のある庭

目的と効果
一般的に庭に水を配する効果は、「庭全体の美観が増す」、「利便性が増す」のどちらかになりますが、池をDIYする目的は前者を目的にしたものになるでしょう。
美観が増す・・つまり庭に動きが生まれアクセントが付くのが池の魅力で、流れる水の音や光を反射して揺れ動く水面は、涼感さえもアップする効果をもたらします。
池の種類
【成型池】
費用 ) 安い
難易度 ) 簡単
池の規模 ) 小さい
池の形 ) 定型
メンテナンス ) 楽

【シート池】
費用 ) 高い
難易度 ) 難しい
池の規模 ) 広い
池の形 ) 自由に施工
メンテナンス ) やや大変

成型池は施工が簡単で1日あれば完成させることも可能で、何より泥や青コケの除去などメンテナンスが非常に楽なのが特徴です。ただし池が小さい分、水温が上昇しやすいので水質悪化を防ぐ(直射日光を遮るなど)の工夫も必要です。
池の循水
循環ポンプを利用して池の水を循環させると、酸素を取り込めるので水が腐りません。溜めてあるだけの池は水質悪化が激しくなるので、この循水の仕組みは必要不可欠なのです。
水の流れを演出するだけでなく水質確保の観点からも、池だけでなく、噴水、壁泉など様々なDIY作品に取り入れたい仕組みです。
自宅の庭に池をDIYで造るには様々な方法があります。ある程度庭土が深く掘れる環境であれば、土を掘って池用のシートを敷いたり、または防水モルタルで成型したり・・といった方法も可能ですし、市販の雰囲気のある成型池を購入し設置することもできます。
今回ご紹介する我が家の池はホームセンターで売っているポリ容器を利用したものですが、この設置方法は実は庭でなくてもマンションのベランダでも設置可能なものですので、是非参考にしていただきご自宅に“水辺”をDIYで造ってみてください。
池設置スペース
庭に“水音”を流し、癒しの空間を作りたかったので、池をDIY設置したいと思うようになりました。ただ、庭の中に池穴を掘る場所も作り方の知識も無く、門を入った部分に自作DIYで簡単な池を設置することとしました。
池素材
<ポリ容器(素人DIYの池素材)>

よくDIY関連書籍などに掲載してある大きな庭の池に防水用モルタルなどを使う作り方ですが、小さな庭ですし、何よりも素人の私には自作でうまく出来る自信がなかったので、今回の池にはポリ容器を使うことにしました。この作り方ですと庭の大きさに関係なく、池が水漏れする心配もないので、生き物を飼っても水が枯れてしまう不安がないからです。
まさに小さな庭やベランダガーデン等でのDIY素人向きの池の作り方です!!

<池DIYの作業手順>

レンガ積み
作り方は簡単で、庭のどこに池を造るか決めた後、まず初めに「池となるポリ容器よりやや大きめ」に(容器が隠れる高さまで)レンガ積みをして、外壁を造ります。

ここでは、決してポリ容器をレンガで固定することなく、いつでも出し入れできる状態にすることです。これは万が一ポリ容器が破損するなどして池に水漏れが発生したら、いつでも新しい容器と交換できるように工夫したものです。


※また、レンガ積みの下部分には水抜き穴を開け、いつでも池をやめて花壇に変更できるようにもしています。
ポリ容器の装飾

レンガ装飾
<プラスチックレンガで装飾DIY>

池本体となるポリ容器の上部分は、プラスチック製のレンガ(のようなもの)を細長く切断し接着します。これで上から見ても市販容器が目立つことはありません。
ちなみに、接着には車用のパテを使いましたので、乾燥した後は非常に頑丈に軽量レンガが接着できています。
池との隙間に色砂利

容器をレンガの外壁にはめ込んだ後には、その隙間を隠すため、レンガ色に近い砂利石を入れています。また、ポリ容器の中にも同じ石を敷き詰めていますので、これでどこから見ても全くこのような簡易な方法で造った池には見えないはずです。

<池DIYの装飾と工夫>

小型立水栓で池の装飾
<DIY池の横には市販立水栓>

池の水の循環にはDIYなどでなく、また実用的な立水栓でもなく、庭用オーナメント飾りのような立水栓をインターネットで見つけました。蛇口を閉めたり開けたりということはなく、常に開いたままで「池の水を循環させる」方法にしています。これにより自宅の庭で生き物を飼っても池の中に充分な酸素を取り入れることができるものと思います。
水枯れ対策
<横風対策(池の水枯れ対策)>

庭の設置場所にもよりますが蛇口から直接ポリ容器の池に水を落とすと、容器の端部分に落下し(風が強い日などは)容器の外に水がこぼれてしまう危険性があります。なので、(全体の作り方を工夫し)中間に植木鉢を固定し、鉢の下の穴からポリ容器のより池の中心へ水が落ちるようにしています。
池枯れ対策
<底に網(池枯れ対策)>

ただし、植木鉢の中に枯れ葉が落ちたりすると穴をふさいでしまい、循環する水が落ちずに池が枯れてしまう可能性もあるため、料理用の網(※取っ手を外したもの)を逆さにして入れてあります。これによって枯れ葉が鉢に落ちたとしても穴がふさがるのを防いでいます。
池の工夫部分
<池の下部分もDIY素人なりの工夫>

DIY素人の私としては、万が一庭の池がうまく造れなかったり、将来飽きてしまった場合にそなえ、ポリ容器を覆い隠すべく積んだレンガの最下部に“水抜き用の穴”を確保する作り方にしています。これ自体はレンガを積む際に角材(木材)を入れておいて後から外すという単純な工法です。
これでいつでも池をやめて素敵な「花壇」のある庭に変更することが出来るようにしています。
池で泳ぐ金魚
設置後の池には蚊などの発生を防ぐため金魚を中で飼っています。生き物を飼うことで、実際に「池のある庭」といえる存在になったように思います。

<池DIYでの水の循環>

池のある庭全体
小型の水中ポンプで池の水を循環させています。中間に鉢を置くことで、水の落下が徐々に自作池の中央になるよな作り方をしました。


※後ろのレンガアーチの作り方は積み方紹介ページへ
屋外用タイマー
静かな住宅街では、夜中に庭の池から水音がしているだけで近所に響いてしまいます。なので、水中ポンプは屋外用タイマーで動作するようにし、夜の間は池の水が循環しないようにしています。
周囲への配慮もDIYには大切ですよね・・・造る時も、造った後も。
DIY池の全景
一冬越したときに、池の深さが足りないことがわかりました。つまり、寒い日には深くない池では水温が下がりすぎ金魚が辛そうなのです。
仕方なく“より深さのあるポリ容器”を購入し、そちらを池として設置し直しました。なので御覧のように池全体の水面が上がり、中間の鉢の個数を減らさざるを得ませんでした。
池底レンガ
見た目は以前の2段の鉢をつたって落ちる構造の方がよかったのですが、池が深くなったため沈めてある水中ポンプの下に土台を入れて底よりも少し高いところに置けるようになったので、池底の汚れの影響を受けにくくモーターが目詰まりすることも無くなりました。

【 水中ポンプと庭池 】

最大流量と最高揚程
水中ポンプを購入する際に目安となるのが、最大流量と最高揚程です。
「最大流量」は一定時間の中で何リットルの水を排水できるかの単位で、「最高揚程」は水を上に上げることの出来る高さのことです。
自作する庭や池の大きさに合わせて、ある程度サイズを選択して購入されるようお勧めします。
池底からの距離
庭など屋外に設置する水中ポンプは池の底に沈めてしまうと、泥など汚れを吸い込んで目詰まりします。ですので、我が家の池でもポンプの下にはレンガを敷いて設置しています。
池底から20cmくらい離して設置するのが理想的ですが、水枯れした際に本体が水から出てしまうとオーバーヒートしますのでご注意ください。
水はあまり入れ替えない
実は池の中にはバクテリアがいて、自然浄化してくれています。ですので、あまり頻繁に水を入れ替えると意味がありません。
水中ポンプを使っていれば水質は悪くならないので、水や泥などきれいに除去しない方が良いでしょう。
冬季の水中ポンプ
池の表面に氷が張る程度なら、水中ポンプは沈めたままで構いません。ただし、池の底まで凍りついてしまう厳寒池の庭の場合には、取り出しておく必要があります。



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